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シャネルのアイコンウォッチ、J12を長く安心して愛用するためには、定期的なオーバーホールが欠かせません。しかし、J12のオーバーホールを正規サービスに依頼すべきか、それとも修理専門店が良いのか、迷う方は多いのではないでしょうか。
特に、シャネルの時計をオーバーホールするなら正規店が安心と考える一方で、シャネルの時計を修理に出す際の正規店の値段が気になります。また、他のモデル、例えばシャネルのプルミエールの修理値段は参考になるのか、さらにはシャネルの時計修理で保証書がない場合はどうなるのか、といった多くの疑問が浮かび上がることでしょう。
この記事では、シャネルJ12のオーバーホールに関する料金相場から、依頼先の選び方、注意点までを網羅的に解説します。あなたのJ12にとって最適なメンテナンス方法を見つけるための一助となれば幸いです。
記事のポイント
- モデル別のオーバーホール料金の具体的な相場
- 正規店と修理専門店のメリット・デメリット
- 保証書がない場合の依頼方法と注意点
- 信頼できる修理業者を選ぶための基準
モデル別にみるシャネルJ12のオーバーホール料金相場

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- クォーツと自動巻きモデルの料金
- J12キャリバー12.1の料金
- 外装仕上げやパーツ交換の追加料金
- オーバーホールにかかる期間の目安
- 参考:プルミエールの修理値段との比較
クォーツと自動巻きモデルの料金

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シャネルJ12のオーバーホール料金は、搭載されているムーブメント(時計の駆動装置)の種類によって大きく異なります。一般的に、構造がシンプルなクォーツモデルの方が、複雑な機械式(手巻き/自動巻き)モデルよりも料金は低めに設定されています。
クォーツモデルは電池で動くため部品数が少なく、メンテナンス作業も比較的簡潔です。一方、自動巻きモデルは数多くの精密な歯車やゼンマイで構成されており、それらをすべて分解・洗浄・注油・組立・調整する高度な技術が求められるため、料金が高くなる傾向にあります。
具体的な料金相場は以下の通りです
ムーブメントの種類 | 修理専門店での料金相場 | 正規店での料金相場 |
---|---|---|
クォーツモデル | 21,000円 ~ 40,700円 | 高めの傾向 |
手巻き/自動巻きモデル | 29,000円 ~ 49,500円 | 高めの傾向 |
このように、どちらのモデルかによって初期費用に違いが出ます。なお、これはあくまで基本料金であり、時計の状態によっては後述する追加料金が発生する場合があります。
J12キャリバー12.1の料金

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近年登場したシャネルの自社製ムーブメント「キャリバー12.1」を搭載したJ12は、従来のモデルとは異なる特別な料金体系が適用されます。このムーブメントは、シャネルの高度な技術力が結集した精密な機械であるため、オーバーホールには専門の知識と設備が必要です。
したがって、キャリバー12.1搭載モデルのオーバーホール料金は、約58,300円からと、他の自動巻きモデルと比較しても高額に設定されています。修理専門店によっては対応できず、メーカー(正規サービス)での対応を案内されるケースも少なくありません。
お持ちのJ12がキャリバー12.1搭載モデルであるかどうかは、時計の保証書や裏蓋の刻印などで確認できますが、不明な場合は見積もり依頼の際に確認することが大切です。
外装仕上げやパーツ交換の追加料金

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オーバーホールの基本料金に含まれるのは、あくまでムーブメントの分解・洗浄・組立・調整作業です。長年の使用で付いたケースやブレスレットの傷を取り除く「外装仕上げ」や、摩耗・劣化した部品の「パーツ交換」が必要な場合は、別途追加料金が発生します。
外装仕上げ
外装仕上げの料金は、5,000円~11,000円程度が目安です。ただし、J12の最大の特徴であるセラミック素材は非常に硬く、特殊な研磨技術が必要となるため、仕上げが可能な範囲は裏蓋などの金属部分に限られることがほとんどです。
パーツ交換
リューズや針、文字盤、内部の歯車などが経年劣化や衝撃によって損傷している場合、交換が必要になります。交換する部品代はパーツの種類によって大きく異なり、数千円のものから数万円に及ぶこともあります。特に純正部品は高価になる傾向があるため、見積もり段階で交換が必要なパーツと料金をしっかり確認することが、後のトラブルを避ける鍵となります。
オーバーホールにかかる期間の目安

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シャネルJ12のオーバーホールを依頼した場合、時計が手元に戻ってくるまでの期間は、約3週間から1ヶ月程度が一般的な目安です。ただし、これはあくまで目安であり、依頼する店舗の混雑状況や、交換部品の在庫状況によって前後します。
特に、スイスから純正部品を取り寄せる必要がある場合や、年末年始や夏休みなどの繁忙期には、通常よりも長い期間を要することが考えられます。
正式な修理を依頼する前に、まずは見積もりを取ることになります。時計を預けてから見積もりの連絡が来るまでに、おおよそ1週間程度の時間を見込んでおくとよいでしょう。大切な時計を預ける期間ですので、スケジュールには余裕を持っておくことをお勧めします。
参考:プルミエールの修理値段との比較

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J12以外のシャネルの時計、例えば人気モデル「プルミエール」の修理値段も気になるところです。プルミエールは主にクォーツモデルが中心で、その構造はJ12のクォーツモデルと近い部分があります。
このため、プルミエールのオーバーホール料金も、J12のクォーツモデルの料金相場(21,000円~40,700円程度)と近い水準になることが予想されます。ただし、ケースの形状やブレスレットの構造が特殊なため、外装仕上げなどが必要な場合は料金が変動する可能性があります。
このように、同じブランドであってもモデルによって料金は異なります。J12の料金を知る上で、他のモデルの修理値段を参考にすることは有効ですが、最終的にはご自身のモデルで正確な見積もりを取ることが不可欠です。
シャネルJ12のオーバーホール料金を決める依頼先選び

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- 正規サービスと専門店の違い
- 正規店のメリット
- 正規店の値段の目安
- 時計修理で保証書なしの場合の対応
- 失敗しない修理業者選びのポイント
- 総括:シャネルJ12のオーバーホール料金は?正規・専門店の値段比較
正規サービスと専門店の違い

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シャネルJ12のオーバーホールを依頼する先は、大きく分けて「正規サービス」と「時計修理専門店」の2つがあります。どちらを選ぶかによって、料金、期間、そしてサービスの質が異なり、それぞれにメリットとデメリットが存在します。
正規サービスは、シャネルが認めた公式の修理拠点です。最大のメリットは、メーカーならではの絶対的な安心感と言えるでしょう。一方、時計修理専門店は、独立した事業者が運営する修理工房です。多様なブランドの時計を扱っており、正規サービスよりも柔軟な対応が期待できる場合があります。
両者の最も大きな違いは、「料金」と「安心感」のバランスにあります。コストを抑えたいか、あるいはメーカー基準の完璧なサービスを求めるかによって、どちらが適しているかは変わってきます。
正規店のメリット

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シャネルの時計をオーバーホールする際に正規店を選ぶことには、料金が比較的高価であるという点を補って余りある、いくつかの明確なメリットがあります。
第一に、全ての交換部品が100%純正品であることが保証されます。時計の資産価値やオリジナリティを維持したい方にとって、これは非常に重要な要素です。
第二に、シャネルの時計を専門的に扱う訓練を受けた、高い技術力を持つ技術者が作業を担当します。モデル特有の構造や注意点を熟知しているため、質の高いメンテナンスが期待できます。
そして第三に、オーバーホール完了後には、多くの場合「修理保証」が付与されます。保証期間内に万が一、修理箇所に不具合が生じた場合は無償で再対応してもらえるため、長期的な安心感につながります。
修理正規店の値段の目安

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前述の通り、シャネルの時計を修理に出す際の正規店の値段は、一般的に修理専門店よりも高くなる傾向があります。これは、純正部品の使用、専門技術者による作業、ブランド価値の維持といった、高品質なサービスを提供するためのコストが反映されているためです。
具体的な料金はモデルや状態によって変動するため一概には言えませんが、修理専門店の相場価格に対して、おおよそ1.5倍から2倍程度になるケースも見受けられます。
例えば、修理専門店で約3万円の自動巻きモデルのオーバーホールが、正規サービスでは5万円以上になることも考えられます。この価格差を「安心料」として納得できるかどうかが、依頼先を選ぶ上での一つの判断基準となります。正確な料金を知るためには、シャネルのブティックやカスタマーサービスに直接問い合わせ、見積もりを依頼する必要があります。
時計修理で保証書なしの場合の対応

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「購入時に付属していた保証書(ギャランティカード)を紛失してしまった」という場合でも、シャネルの時計修理を諦める必要はありません。保証書がない状態であっても、正規サービス、修理専門店のどちらでもオーバーホールを受け付けてもらえるのが一般的です。
そもそも保証書は、購入から一定期間内の初期不良に対して無償修理を保証するものであり、経年使用によるメンテナンスであるオーバーホールは、保証書の有無にかかわらず有償となります。
ただし、正規サービスに依頼する際、保証書は時計が本物であることの重要な証明書となります。保証書がない場合は、まず時計本体が正規の製品であるかの真贋判定が行われることがあります。一方、修理専門店でも同様に、コピー品や不正な改造が施された時計の修理は断られることがほとんどです。いずれにせよ、時計本体が本物であれば、保証書がなくてもオーバーホールは可能です。
失敗しない修理業者選びのポイント

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料金の安さだけで修理専門店を選ぶと、後悔につながる可能性があります。大切なJ12を安心して預けられる、信頼できる修理業者を選ぶためには、いくつかのポイントを確認することが大切です。
専門資格を持つ技術者の在籍
WOSTEP認定時計師など、国際的に認められた資格を持つ技術者が在籍しているかどうかは、技術力を測る一つの指標になります。
修理保証の有無と期間
修理後に保証が付くか、またその期間はどのくらいかを確認しましょう。修理内容に自信がある業者ほど、しっかりとした保証制度を設けている傾向があります。
事前見積もりの明確さ
基本料金だけでなく、パーツ交換が必要な場合の費用や納期について、事前に明確な見積もりを提示してくれるかどうかも重要です。追加料金に関する説明が丁寧な業者は信頼できます。
実績の豊富さ
シャネルJ12の修理実績が豊富にあるかどうかも確認しましょう。ウェブサイトなどに修理実例が掲載されている場合、参考になります。
これらの点を総合的に判断し、納得できる業者を選ぶことが、満足のいくオーバーホールにつながります。
総括:シャネルJ12のオーバーホール料金は?正規・専門店の値段比較
この記事では、シャネルJ12のオーバーホール料金に関する様々な情報をお届けしました。最後に、知っておくべき重要なポイントをまとめます。
- J12のオーバーホール料金はムーブメントの種類で大きく異なる
- クォーツモデルの相場は21,000円から40,700円程度
- 自動巻きモデルの相場は29,000円から49,500円程度
- 自社製キャリバー12.1の料金は約58,300円からと高額
- 依頼先は「正規サービス」と「時計修理専門店」の2択
- 正規サービスは料金が高いが、絶対的な安心感がメリット
- 交換部品は全て純正品が使用される
- 修理専門店は料金を抑えられる可能性があるのがメリット
- 業者選びでは技術力や保証の有無が重要になる
- 外装仕上げやパーツ交換には追加料金が発生する
- セラミックケースの外装仕上げは可能な範囲が限られる
- オーバーホールにかかる期間は約3週間から1ヶ月が目安
- 部品の取り寄せなどで期間が延長される場合もある
- 保証書がなくてもオーバーホールは依頼可能
- 最適な依頼先は、料金と安心感のどちらを優先するかで決まる