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愛用のタグホイヤーを末永く使い続けるために欠かせないオーバーホール。しかし、いざ依頼しようとすると「どこに頼めばいいの?」と悩んでしまいますよね。タグホイヤーの修理を正規サービスに任せるべきか、それとも修理が安い民間業者を選ぶべきか、それぞれのメリット・デメリットが気になるところです。
また、タグホイヤー直営店への持ち込み方法や、保証が手厚いエドワードクラブの存在、そもそもオーバーホールをしないとどうなるのか、など知りたいことは多いでしょう。この記事では、あなたのタグホイヤーに最もおすすめの依頼先を見つけるための情報を網羅的に解説します。
この記事で分かること
- タグホイヤーのオーバーホールを依頼できる場所とその特徴
- 正規サービスと民間修理業者の料金やメリット・デメリット
- お得な会員サービス「エドワードクラブ」の詳細
- 自分の時計に合った最適な依頼先の選び方
タグホイヤーのオーバーホールはどこで?依頼先を解説

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- そもそもオーバーホールとは?推奨される頻度
- オーバーホールをしないと起こる問題
- 安心感が魅力!修理は正規サービスで
- 会員特典あり!エドワードクラブとは
- 修理が安い民間業者のメリット
そもそもオーバーホールとは?推奨される頻度

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オーバーホールとは、時計を部品単位まで分解し、洗浄、注油、消耗部品の交換、再組立て、精度調整といった一連のメンテナンス作業を指します。いわば、時計の健康診断であり、精密な分解清掃です。
腕時計は数多くの微細な歯車やパーツが複雑に連携して動いています。長年使用していると、部品の摩耗を防ぐための潤滑油が劣化したり、乾いてしまったりします。また、目に見えないホコリや湿気が内部に侵入し、部品の錆びや劣化を引き起こすこともあります。
このような状態で時計を使い続けると、時間の精度が著しく低下するだけでなく、部品が破損してしまい、最悪の場合は修理不可能な状態に陥る可能性もあります。
オーバーホールの推奨頻度
大切な時計を最適な状態で保つため、タグホイヤーでは以下の期間でのオーバーホールを推奨しています。
- 機械式時計:4年~6年に1回
- クォーツ式時計(電池式):5年~8年に1回
たとえ長期間使用していない時計であっても、内部の油は経年劣化します。推奨期間を目安に定期的なメンテナンスを心がけましょう。
(参照:タグ・ホイヤー公式サイト「コンプリートサービス」)
オーバーホールをしないと起こる問題

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「まだ普通に動いているから大丈夫」と考えて、推奨期間を過ぎてもオーバーホールをしないと、時計内部では様々な問題が進行している可能性があります。主なトラブルとしては、以下の3点が挙げられます。
1. 時間の精度が著しく悪化する
部品の摩耗や潤滑油の劣化により、歯車の動きがスムーズでなくなります。これにより、時間が大きく進んだり遅れたりするようになります。最初はわずかなズレでも、放置することで徐々にその誤差は大きくなっていきます。
2. パーツの摩耗による高額な修理費用
油が切れた状態で時計を使い続けることは、エンジンオイルなしで車を走らせるようなものです。部品同士が直接擦れ合い、本来は交換する必要のなかったパーツまで摩耗・破損してしまいます。結果的に、通常のオーバーホール料金に加えて高額な部品交換代が必要になるケースが少なくありません。
3. 内部の錆びや腐食
時計の防水性能を保っているパッキンは、ゴム製のため経年で硬化し、防水性が低下します。劣化した隙間から湿気や水分が侵入すると、ムーブメント(内部の機械)が錆びてしまい、文字盤や針が腐食することもあります。
放置は禁物!
定期的なオーバーホールは、結果的に高額な修理費用を防ぎ、時計の寿命を延ばすための重要な投資です。推奨期間を守ってメンテナンスを行いましょう。
安心感が魅力!修理は正規サービスで

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タグホイヤーのオーバーホールを依頼する際、最も信頼性が高い選択肢が、メーカー自身が提供する正規の修理サービスです。
正規サービスでは、タグホイヤーの時計を熟知した専門技術者が、ブランドの厳格な基準に沿ってメンテナンスを行います。作業には最先端の専用設備が用いられ、交換が必要な部品はすべて100%純正のパーツが使用されます。これにより、時計本来の性能と価値が維持されるのです。
また、正規サービスの大きなメリットとして、オーバーホール完了後、2年間の修理保証が付与される点が挙げられます。万が一、メンテナンス後に不具合が生じた場合でも、保証期間内であれば無償で対応してもらえるため、非常に安心です。
特殊なモデルや複雑機構を搭載した時計でも、メーカーならではの知識と設備で対応してもらえるのが正規サービスの強みですね。品質と安心感を最優先するなら、間違いなく正規サービスがおすすめです。
依頼は、全国のタグホイヤーブティックや正規販売店に持ち込むか、郵送でサービスセンターに直接送ることで可能です。
会員特典あり!エドワードクラブとは

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「エドワードクラブ」とは、日本のタグホイヤー正規販売店で時計を購入したオーナーのみが入会できる特別な会員制サービスです。
このクラブの最大の特典は、オーバーホールを含むメンテナンス料金が、通常価格から大幅に割引される点にあります。正規サービスの品質はそのままに、よりリーズナブルな価格でメンテナンスを受けられるため、正規店購入者にとっては非常に大きなメリットです。
他にも、通常2年間の国際保証が最大4年間に延長される特典や、会員限定イベントへの招待など、様々なサービスが提供されます。
エドワードクラブ会員価格と標準価格の比較例
オーバーホール料金がどれだけお得になるか、一例を見てみましょう。
モデルの種類 | エドワードクラブ会員価格(税込) | 標準価格(税込) |
---|---|---|
クォーツ(3針) | 27,500円 | 41,250円 |
機械式(3針) | 38,500円 | 57,750円 |
機械式(クロノグラフ) | 49,500円 | 74,250円 |
(参照:エドワードクラブ公式サイト)
※2025年7月時点の情報です。最新の価格は公式サイトでご確認ください。
並行輸入品や中古品を購入した場合は入会できないため、この点は正規店で購入する際の大きな判断材料の一つと言えるでしょう。
修理が安い民間業者のメリット

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正規サービス以外に、一般の時計修理専門店にオーバーホールを依頼する方法もあります。民間業者を選ぶ最大のメリットは、料金の安さにあります。
一般的に、正規サービスの半額から7割程度の費用でオーバーホールが可能な場合が多く、メンテナンスにかかるランニングコストを大幅に抑えることができます。また、店舗にもよりますが、正規サービスよりも納期が短い傾向にある点も魅力です。
さらに、正規サービスでは修理受付が終了してしまったヴィンテージモデルや、特殊なカスタマイズが施された時計でも、柔軟に対応してくれる場合があります。
民間業者に依頼する際の注意点
費用が安い一方で、いくつか注意すべき点もあります。
- 技術力の差:店舗や技術者によってスキルにばらつきがあります。
- 部品の問題:交換部品が純正品ではなく、社外品(ジェネリックパーツ)になる可能性があります。
- 保証期間:修理後の保証がないか、あっても期間が短い場合があります。
大切な時計を預けるわけですから、料金の安さだけで選ばず、後述する「優良な時計修理店の見つけ方」を参考に、信頼できる業者を慎重に選ぶことが重要です。
後悔しない!タグホイヤーのオーバーホールはどこで選ぶ?

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- 直営店への持ち込み方法と流れ
- カメラのキタムラなど家電量販店での受付
- 依頼前に比較したい料金と納期
- おすすめの優良な時計修理店の見つけ方
- こんな症状が出たらオーバーホールのサイン
- まとめ:タグホイヤーのオーバーホールはどこで?正規と民間の違い
直営店への持ち込み方法と流れ

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正規サービスを受ける最も一般的な方法は、タグホイヤーの直営ブティックや正規販売店に直接時計を持ち込むことです。
専門知識を持つスタッフに時計の状態を見てもらいながら、直接相談できるのが大きなメリットです。修理に関する疑問や不安な点をその場で質問できます。
持ち込みから受け取りまでの流れ
- 持ち込みと受付:最寄りの店舗に時計と保証書(あれば)を持参し、修理を依頼します。
- 見積もり:時計はサービスセンターに送られ、専門技術者が状態を確認。後日、修理内容と見積金額、納期が連絡されます。
- 進行またはキャンセル:見積もりに同意すれば作業が開始されます。同意しない場合は、時計が返却されます(見積もり料や送料がかかる場合があります)。
- 作業完了と受け取り:作業が完了すると店舗に連絡が入ります。店舗で料金を支払い、時計を受け取ります。
郵送での依頼も可能
近隣に店舗がない場合は、タグホイヤーのサービスセンターへ直接郵送して依頼することもできます。ただし、梱包や発送は自分で行う必要があり、配送料も自己負担となります。
カメラのキタムラなど家電量販店での受付

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意外な選択肢かもしれませんが、「カメラのキタムラ」のような時計修理を受け付けている家電量販店に依頼することも可能です。
これらの店舗の多くは、自社で修理を行うのではなく、提携している民間の時計修理専門工房へ取り次ぐ形となります。最大のメリットは、店舗数が多く持ち込みやすい利便性と、修理代金にポイントが付与される場合がある点です。
ただし、店舗スタッフが時計の専門家ではない場合が多く、修理内容の細かい相談は難しいかもしれません。また、店舗から修理工房への手数料が上乗せされ、結果的に直接民間の修理店に頼むより割高になる可能性も考慮する必要があります。
電池交換やベルト調整といった簡単なメンテナンスであれば気軽に利用できますが、タグホイヤーのような高級時計のオーバーホールを依頼する際は、どのような修理工房に委託されるのかを事前に確認しておくと安心です。
依頼前に比較したい料金と納期

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どこにオーバーホールを依頼するかを決める上で、料金と納期は非常に重要な要素です。以下に、依頼先ごとの一般的な特徴をまとめました。
依頼先 | 料金 | 納期 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|---|
正規サービス | 高め | 長い(約1ヶ月~) | 純正部品使用、修理保証、安心感 | エドワードクラブ非会員は割高 |
民間修理専門店 | 安い | 短い(約2~3週間) | コストが安い、納期が早い | 技術力に差がある、社外品パーツの可能性 |
家電量販店など | ケースバイケース | 民間業者に準ずる | 店舗が多く便利、ポイントが付く | 中間マージンが発生する場合がある |
このように、それぞれに一長一短があります。「コストを抑えたい」「とにかく純正部品にこだわりたい」など、ご自身が何を最も重視するかで、最適な選択肢は変わってきます。
おすすめの優良な時計修理店の見つけ方

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コストパフォーマンスに優れた民間の修理専門店に依頼したい場合、お店選びが非常に重要になります。以下のポイントを参考にして、信頼できる優良店を見つけましょう。
優良店を見つける3つのチェックポイント
- 「1級時計修理技能士」の在籍を確認する
時計修理技能士は国家資格であり、1級はその最上位資格です。高い技術力と深い知識を持つ証明となるため、1級技能士が在籍している店舗は信頼性が高いと言えます。 - 口コミや評判を参考にする
実際にその店舗を利用した人のレビューは、非常に参考になります。良い評価だけでなく、悪い評価の内容にも目を通し、誠実な対応をしているかを見極めましょう。 - 実績や設備を確認する
公式サイトなどで、タグホイヤーの修理実績が豊富にあるかを確認します。また、修理に必要な設備が整っているかどうかも、仕上がりの質を左右する重要な要素です。
安さだけを追求すると、「安かろう悪かろう」な業者を選んでしまい、大切な時計にトラブルが起きる可能性もあります。複数の店舗から見積もりを取り、料金だけでなく対応の丁寧さや修理内容を比較検討することを強くおすすめします。
こんな症状が出たらオーバーホールのサイン

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推奨されるメンテナンスサイクルとは別に、時計が以下のようなサインを発している場合は、早急にオーバーホールを検討すべきです。
ガラスの内側が曇る
時計内部と外気の温度差で一時的に曇ることはありますが、曇りが頻繁に発生したり、なかなか消えなかったりする場合は注意が必要です。防水パッキンの劣化により、内部に湿気が侵入している可能性が高いです。
時計を振ると異音がする
「カラカラ」「シャラシャラ」といった音がする場合、内部のネジが緩んで脱落していたり、部品が破損していたりする恐れがあります。外れた部品が歯車に挟まると、他の部品も傷つけてしまい、重篤な故障につながります。
時間のズレが大きくなった
以前と比べて、明らかに時間の進みや遅れが大きくなった場合、内部の油切れや部品の摩耗が考えられます。これは、時計がメンテナンスを必要としている明確なサインです。
これらの症状を放置すると、状態は悪化する一方です。異常を感じたら、すぐに専門家に見てもらうようにしましょう。
まとめ:タグホイヤーのオーバーホールはどこで?正規と民間の違い
記事のポイントをまとめます。
- タグホイヤーのオーバーホールは定期的な健康診断
- 推奨頻度は機械式で4~6年、クォーツ式で5~8年
- オーバーホールをしないと精度低下や故障のリスクが高まる
- 依頼先は主に正規サービス、民間修理専門店、家電量販店の3つ
- 正規サービスは純正部品と手厚い保証で安心感が最も高い
- 正規店購入者はエドワードクラブで割引価格が適用される
- 民間修理専門店は正規より料金が安く納期も早い傾向
- 民間業者を選ぶ際は技術力や実績の見極めが不可欠
- 1級時計修理技能士の在籍は信頼できる店の一つの目安
- カメラのキタムラなどは持ち込みやすくポイントも利用できる
- 依頼先を選ぶ際は料金、納期、品質のバランスを考える
- ガラスの曇りや異音は早急なメンテナンスが必要なサイン
- 自分の価値観に合った最適な依頼先を選ぶことが重要
- コスト重視なら優良な民間業者、安心重視なら正規サービスが基本
- 複数の店舗で見積もりを取って比較検討するのがおすすめ